老後の健康の秘訣は頭を常に働かせていること
10月13日に放映したNHKスペシャルは健康寿命の話でした。
健康寿命とは人間が健康に生活できるまでの年齢です。
日本の健康寿命は、男性約72歳、女性約74歳です。
日本の平均寿命が男性約81歳、女性約87歳ですから、男性は死ぬまで9年間不健康な状態で生き、女性は死ぬまで13年間不健康な状態で生きなければなりません。
人間の理想的な死に方は死ぬ直前まで健康に生きて、死ぬときはコロッと死ぬことだと思います。
死ぬ間際までいかに健康に生きていられるかということについて、AIが過去の膨大なアンケート結果を分析して出した答えが3つあって、そのうちの1つが、運動や食事ではなく、なんと、本や雑誌を読むことでした。
AIが出す答えの理由や思考プロセスは分からないブラックボックとなっているため、何故、健康寿命を延ばす秘訣が読書なの明らかとなっていませんが、読書は自分が健康だと思う行動などに多く紐づいていることがわかりました。
読書が健康の保持増進に役立つ理由としては、おそらく、読書は脳を活性化し、脳をぼけさせない効果があるのではないかと思います。
よく老後は頭を働かせる趣味などを持つと長生きするというアレです。また、読書をするといろいろな情報が入ってくるため、新たな興味や好奇心が生まれ、新たな行動を起こさせるきっかけとなり、脳も身体も活性化することが多くなるのではないでしょうか。
さらに統計的に図書館の周辺に住む老人は介護状態になることが少ないということも判明しました。
一人暮らし
もう一つの秘訣は、一人暮らしです。
家族と同居いていると何かと身の回りのことを家族がやってくれたり、また、やってくれると期待したり、自分でやってみようと思っても間違った場合に家族に怒られたり迷惑をかけると思ってやらなかったりすることから、自然と脳や身体の働きが衰え、老化の進み具合が速くなり、認知症の発生確率も高まります。また、家族に気を使ってストレスも高まります。
その点、一人暮らしですと、好むと好まざるとにかかわらず、買い物、炊事、洗濯、掃除など家事を自分で全てやらなくてはならないので、常に脳や身体を使い続けることになります。
また、同居する人に気兼ねをしないで自由に行動することができるので、ストレスも生じません。
しかし、その反面、一人ぐらいの寂しさや孤独感に襲われる可能性があります。その時は、老人が集まる公民館に行ったり、同じ趣味を持つ同士の集まりに参加してコミニュケーションすることによって孤独感を癒すことも可能です。
治安
最後の秘訣は良い治安です。統計的に犯罪の多い町は健康寿命が短いことがわかりました。たとえば近所に泥棒が入ってまだ犯人が捕まっていない場合、いつか自分の家にも泥棒が入るのではないかという不安を持っているとストレスが常に付きまとうことになり、精神的な健康状態を損なうおそれがあります。
まとめ
以上まとめると、老人は、治安が良い町で一人暮らしをして本や雑誌をよく読んでいると健康寿命が延びることになるとAIは答えています。
ただ、その理由はまだ論文が出されておらず、明らかとなっていません。あくまでも長年にわたって実施された様々なアンケート結果のビッグデータからAIが分析して出した答えです。
人間最後はやはりピンピンコロリと死ぬことが理想だと思いますのでAIの答えには賛否両論はあるかと思いますが、要するに、これから一人暮らしの高齢者がますます増えていくことが予想される中で、老人が一人で暮らしても安全な町で、日頃から健康意識を持って一人で生活できる能力を保ち、日頃から本などを読んで脳を刺激して考える習慣を身に付けることが精神的、身体的な老化を抑制し、健康寿命を延ばすことにつながることを示唆しているのではないかと思います。